審美治療は歯の見た目に焦点を当てた治療であり、キレイな口元を再現したいという方におすすめです。
またその一つがセラミック治療ですが、特に目立ちやすい前歯のみをセラミックを装着することも可能です。
今回は、前歯のセラミック治療におけるメリット・デメリットを解説します。
前歯のセラミック治療におけるメリット4選
着色が気になる場合、虫歯を治療した場合などに、前歯のセラミック治療を検討する方もいるかと思います。
こちらの治療のメリットは主に以下の通りです。
・見た目が良くなる
・変色や劣化が起こりにくい
・虫歯になりにくい
・歯茎が黒くならない
各メリットについて詳しく説明します。
見た目が良くなる
前歯をセラミックにすることで、非常に見た目が良くなります。
セラミックは審美性に優れた素材であり、天然歯に近い見た目を再現することができます。
特に前歯はもっとも目立つ部分であるため、こちらにセラミックを装着することで、口を開けたときの印象は大幅にアップします。
また、周りの目を気にせずに笑ったり、食事を摂ったりすることもできます。
変色や劣化が起こりにくい
セラミックは審美性が高いだけでなく、経年による変色や劣化も起こりにくいです。
保険診療で前歯を治療する場合、金属にプラスチックを貼り付けた素材を使用します。
治療直後はキレイになりますが、金属とプラスチックは経年劣化を避けられません。
そのため、時間の経過とともに黄ばむ場合が多く、再治療を繰り返すことも考えられます。
一方、セラミックは長い間使用しても黄ばむことがなく、目立つ前歯の治療にはピッタリです。
虫歯になりにくい
前歯のセラミック治療には、虫歯になりにくいというメリットもあります。
セラミックは陶器の一種であり、表面が滑らかなため、汚れが付着しにくいです。
また歯との結合性に優れていることから、歯とセラミックとの間に隙間が生じにくく、細菌の繁殖も起こりにくいです。
そのため、虫歯のリスクも低く、外からよく見える前歯が黒くなってしまうことなどを予防できます。
歯茎が黒くならない
前歯にセラミックを入れる場合、歯茎が黒くなってしまう心配もありません。
なぜなら、セラミックは基本的に金属を含まない素材であるからです。
金属の補綴物を長期間装着していると、金属が溶け出して歯茎が黒くなることがあります。
また前歯周辺の歯茎が黒くなると、たとえ前歯自体はキレイだったとしても、歯茎の色が気になります。
もちろん、歯茎の色が悪いことにより、相手に良い印象を与えにくくなることも考えられます。
前歯のセラミック治療におけるデメリット3選
審美性の高いセラミックは前歯への適用に向いていますが、以下のようなデメリットもあります。
・割れることがある
・理想の色にならない場合がある
・金属を使用することもある
各デメリットについて詳しく説明します。
割れることがある
セラミックは金属などの素材とは違い、強い力が加わると割れてしまうことがあります。
前歯の場合、普段そこまで大きな力がかかることはないかと思いますが、事故などで衝撃を受けた場合などは、破損の可能性が十分にあります。
また噛み合わせが良くない方は、歯ぎしりや食いしばりなどでセラミックに負担がかかり、割れてしまうことが考えられます。
もちろん、前歯の一部が割れたり欠けたりすると、審美性に大きな影響を及ぼします。
理想の色にならない場合がある
前歯のセラミック治療を行ったとき、理想の色になれば非常にメリットは大きいですが、必ずしも思い通りの色になるとは限りません。
例えば歯科クリニックで自身の希望する色をしっかり伝えられていなかったり、歯科医師が経験不足だったりすると、このようなことが起こり得ます。
セラミックは、あくまで周りの天然歯の色にあわせて、自然な白さを実現するものです。
治療を受ける際は、そのことをきちんと理解しておくことが大切です。
金属を使用することもある
前歯のセラミック治療では、基本的に金属を使用することがありませんが、セラミック素材の中にはメタルボンドという金属を使用したものもあります。
メタルボンドは、内側の金属にセラミックを焼き付けた素材であり、審美性と耐久性を持ち合わせているのが特徴です。
しかしメタルフリーではないため、金属アレルギーの方が装着することはできません。
また裏側が金属になっていることから、歯茎に金属が溶け出してしまうリスクもあります。
前述の通り、前歯周辺の歯茎が黒くなることは、審美性や相手の印象に大きな影響を与えます。
まとめ
前歯のみをセラミックにすることで、目立つ部分の審美性が際立ちますし、身体の負担はある程度減らすことができます。
またセラミックは経年劣化が少ないため、キレイな見た目の前歯を長い間キープすることにもつながります。
ただし前歯のセラミックが割れたり、理想の色にならなかったりした場合、その部分ばかりに視線が集まってしまうことも考えられるため、注意してください。
