セラミック治療と言えば、歯をキレイにする治療というイメージを持っている方も多いでしょう。
こちらは天然歯のような見た目の歯が手に入るということだけでなく、歯にプラークがつきにくくなるという意味でもあります。
今回は、セラミック治療でプラークを付着しにくくすることのメリットを解説します。
セラミックにプラークが付着しにくい理由
セラミックは、保険診療の銀歯やレジンなどと比べてプラークが付着しにくいです。
その理由は2つあり、1つは表面がツルツルしているからです。
セラミックは陶器の一種であり、身近なものでいうとお皿と同じ素材でできています。
そのため、粘着性が高いプラークのようなものであっても、それほど表面に残らないという特徴を持っています。
またもう1つの理由としては、電気を帯びないことが挙げられます。
銀歯などの金属素材は、表面に微弱な電気を帯びています。
プラークは、マイナスイオンを帯電しているため、金属素材の場合は結びつきが強くなる傾向にあります。
一方、セラミックは電気を帯びていないことから、プラークを吸い寄せにくくなっています。
セラミック治療でプラークをつきにくくするメリット5選
セラミック治療を受け、プラークを付着しにくくすることには以下のようなメリットがあります。
・虫歯や歯周病のリスクが減る
・口臭が軽減される
・ブラッシングの手間が軽減される
・着色を防止できる
・誤嚥性肺炎を予防できる
各メリットについて詳しく説明します。
虫歯や歯周病のリスクが減る
セラミックを装着してプラークを付着しにくくすることで、虫歯や歯周病のリスクは軽減されます。
虫歯や歯周病を発症する理由はさまざまですが、最終的に直接的な原因となるのはプラークです。
プラークには、多くの虫歯菌や歯周病菌が含まれています。
そのため、口内に多く存在すればするほど虫歯や歯周病を発症しやすくなります。
セラミックはプラークが付着しにくいため、必然的に口内の虫歯菌や歯周病菌も減らすことができ、口内トラブルを予防します。
口臭が軽減される
口臭が軽減されることも、セラミック治療でプラークを付着しにくくする事のメリットです。
プラークは付着から数時間経過すると、歯石という石のように硬い物質に変化します。
歯石は自宅でのブラッシングで除去することはできず、歯科クリニックに通わない限り永遠に蓄積されています。
また歯石が溜まると、付着した細菌から硫化水素やメチルメルカプタンといった毒素が発生します。
こちらが口臭を引き起こす元となるものです。
もちろん口臭が強くなれば、周囲の方に敬遠されやすくなりますし、場合によっては人間関係が悪化することにもつながります。
しかし、自分自身ではなかなか気付くことができません。
そのため、セラミック治療で口臭を軽減することは大切です。
ブラッシングの手間が軽減される
セラミック治療を受けてプラークを付着しにくくすれば、ブラッシングの手間は必然的に軽減されます。
通常の天然歯にプラークが付着した場合、しっかりブラッシングしなければ付着した分は落ちません。
特に歯に微細なキズがついている場合などは、その隙間にプラークが入り込み、磨き残しが出やすくなります。
その点、ツルツルしているセラミックはそもそもプラークの付着量が少なく、そこまで時間をかけなくても表面をキレイにすることができます。
もちろん、一切ブラッシングをしなくても良いというわけではありませんが、少しでもセルフケアの負担を軽減したいという方にはおすすめです。
着色を防止できる
セラミックはプラークがつきにくいだけでなく、食品による着色も防止できます。
セラミックは粘着性のある物質ですが、食べ物の中にも粘着性が高いものはあります。
例えばチョコレートなどは色が濃い上に歯に付着しやすいため、色素が歯に移ってしまうリスクが高いです。
その点、セラミックは表面が滑らかであり、プラーク以外の粘着性が高いものも比較的付着しにくいです。
そのため、歯が変色して見た目が悪くなってしまうことを防げます。
誤嚥性肺炎を予防できる
セラミック治療を受けてプラークの付着を防ぐことで、誤嚥性肺炎のリスクも軽減されます。
誤嚥性肺炎は、食べ物が食道に入ってしまう誤嚥という現象により、口の中の細菌が肺炎を起こしてしまうという疾患です。
高齢者の方は特にリスクが高く、誤嚥性肺炎で亡くなるケースは極めて多いです。
セラミックはプラークがつきにくいため、もし誤嚥を起こしてしまったとしても、細菌が体内にまで入り込んで悪影響を及ぼす心配が少ないです。
まとめ
セラミック治療でプラークを付着しにくくすることが、どれだけメリットの大きいことなのか理解していただけたかと思います。
プラークは口内環境や健康を守るにあたってデメリットしかないものであり、少しでも口内から取り除くことが求められます。
しかし100%排除することは不可能であるため、セラミックによって少しでも蓄積しないようにすることが大切です。
