セラミックは審美性だけでなく、ある程度の耐久性も持ち合わせている素材です。
しかし絶対に割れないというわけではなく、破損すると基本的にそのまま使い続けるのは困難になります。
破損したまま放置すると、噛み合わせの悪化や痛みにつながります。
今回は、セラミックの破損を防ぐための方法をいくつか解説します。
セラミックの破損を防ぐ方法7選
セラミック治療を受けた方は、破損を防止するために以下の方法を実践すべきです。
・ジルコニアを選ぶ
・ナイトガードを装着する
・硬い食べ物を避ける
・メンテナンスに通う
・禁煙する
・口内を清潔にする
・衝撃に注意する
各項目について詳しく説明します。
ジルコニアを選ぶ
セラミック素材にはいくつかの種類がありますが、ジルコニアを選べば破損するリスクは大幅に下がります。
ジルコニアは、人工ダイアモンドと呼ばれるほど強度が高いのが特徴です。
硬さの単位にはモース硬度というものがありますが、ダイアモンドが最高値の10であるのに対し、ジルコニアは8~8.5あります。
つまり、実際ダイアモンドとそれほど変わらない硬度があるということです。
そのため最初からジルコニアを選んでおけば、ある程度衝撃があっても破損せず、使用し続けられる可能性が高いです。
ナイトガードを装着する
セラミックが破損する原因の一つに、就寝中の歯ぎしりや食いしばりが挙げられます。
これらの行動は非常に強い力がかかることで有名であり、起きているときでは考えられない咬合力が歯に大きなダメージを与えます。
そのため、セラミックでもあってもヒビが入ったり、欠けたりする可能性は高まります。
すでに歯ぎしりや食いしばりがあることが判明している方は、セラミックを守るためにナイトガードを装着しましょう。
ナイトガードは、文字通り夜間就寝しているときの歯をガードするためのマウスピースです。
歯ぎしりや食いしばりで大きな力がかかったとしても、ナイトガードがあればその力を分散してくれます。
硬い食べ物を避ける
硬い食べ物をなるべく避けることでも、セラミックの破損は防止できます。
例えば堅焼きせんべいやフランスパン、スルメイカなどの食べ物は、強く咬合しなければ食べることができないため、セラミックの歯で噛むとかなりの負担がかかります。
このような食生活を続けていると、ある日セラミックが耐えられなくなり、破損してしまうリスクが高まります。
せんべいを好む方はパリッと食べられる薄めのものにしたり、フランスパンは焼いたり薄くカットしたりすることで、多少は負担が少なくなります。
またスルメイカについては食べるのを控え、おつまみとしてイカをよく食べる方は、一夜干しを焼いたものなどまだ硬度がそれほど高くないものを選びましょう。
メンテナンスに通う
セラミック治療後は、破損を防ぐために歯科クリニックのメンテナンスに通うことも忘れてはいけません。
具体的には3ヶ月~半年に1回程度通うことで、噛み合わせなどの問題を早期に発見できます。
またこのとき噛み合わせの問題が発覚した場合、食生活などを改めることで破損のリスクは少なくなります。
禁煙する
日頃タバコを吸っている方は、セラミックの破損を防止するためにも禁煙することをおすすめします。
タバコに含まれる有害物質は、歯茎の血流を悪化させる原因になります。
また血流が悪化すると歯周病のリスクが高まり、歯周病が進行すると歯茎が痩せてセラミックが安定性を失います。
口内で安定しないセラミックは、やがて噛み合わせの不良を引き起こし、破損や欠損などのトラブルにつながる可能性があります。
口内を清潔にする
毎日ブラッシングを徹底し、口内を清潔な状態にすることも、セラミックの破損を防ぐ方法の一つです。
なぜなら、虫歯を防ぐことが破損の防止につながるからです。
セラミック自体は人工物であるため、虫歯菌に内部まで蝕まれることはありません。
しかし、セラミックの土台は天然歯であり、こちらは虫歯を発症する可能性があります。
また土台である天然歯にまで虫歯が広がると、土台ごと歯が破損するリスクが高まります。
衝撃に注意する
セラミックはとにかく瞬間的な衝撃に弱い素材であるため、普段から衝撃に注意しながら生活することも大切です。
例えば、転倒を防ぐために足元を気にしたり、事故を防ぐために信号の斜め横断を避けたりすることが挙げられます。
また趣味でスポーツをしている方や、仕事で力を使う方も注意が必要です。
これらは歯を食いしばり、セラミックが破損するリスクを高めるため、可能であればマウスピースを着用するべきです。
まとめ
セラミックは簡単に破損するわけではありませんが、かといってどのような衝撃にも耐えられるというわけでもありません。
そのため、割れないように工夫して素材を選んだり、注意して日々の生活を送ったりすることは必須です。
もちろん、信頼できる歯科クリニックを選び、セラミックの精度を上げてもらうことも大切です。
実績豊富な歯科クリニックであれば、より破損のリスクは下がります。