セラミック治療を受けた後、その歯が必ずしも問題を起こさないとは限りません。
何らかの理由で不具合が発生した場合、治療をやり直さなければいけないこともあります。
また歯科クリニックの多くは、セラミック治療のアフターフォローとして保証制度を設けています。
今回はこちらの保証について詳しく解説します。
セラミック治療のやり直しが必要なケース
セラミック治療をやり直さなければいけないケースとしては、主に以下が挙げられます。
・歯茎に異常がある
・被せ物の色や形が希望したものと違う
・セラミックが破損した
・虫歯が再発した
・噛み合わせに違和感がある など
セラミック治療後、歯茎にニキビのようなものができてしまい、なかなか治らない場合、根尖病巣という症状を発症していることがあります。
この場合、治療のためにセラミック治療をやり直さなければいけない可能性が高いです。
また歯茎とセラミックのラインに沿って赤く腫れ、赤みが帯のようになってしまうこともあります。
こちらはレッドバンドといい、セラミックの再治療をしなければ改善させるのは難しいです。
場合によっては、歯茎や歯茎の下の骨を処置することもあります。
さらに患者さんの希望通りの見た目でなかった場合や、強い衝撃によってセラミックが破損した場合なども、基本的にはやり直しが必要です。
その他セラミックの下で虫歯が再発したとき、噛み合わせに違和感が生じたときにも、一度セラミックの歯を外すことがあります。
セラミック治療の保証内容は?
ほとんどの歯科クリニックは、セラミック治療のやり直しに適用できる保証制度を設けています。
こちらの内容は、期間内に発生した不具合などについては、原則として無料で修正対応をするというものが多いです。
ただし口内の他の箇所の治療費、検診料、再診料などについては無料になりません。
つまり保証制度があっても、完全に無料でセラミック治療をやり直すのは難しいということです。
セラミック治療の保証期間は?
セラミック治療の保証については、どの歯科クリニックも保証期間を設けています。
こちらは一般的に、治療後1~3年に設定されているところが多く、長ければ5年や10年のところもあります。
歯科クリニック側としては、必ずしも保証をつけなければいけないというわけではありませんが、一切保証がされないというのは非常に稀なケースです。
また歯科クリニックごとに保証期間が異なる理由としては、期間を長くすることで他院との差別化を図れることが挙げられます。
例えば保証期間が2年の歯科クリニックと、5年の歯科クリニックでは、後者の方が患者さんに選ばれやすいです。
セラミック治療の保証が適用されないケース
ほとんどの歯科クリニックがセラミック治療後の保証制度を設けていますが、こちらは残念ながらすべてのケースに適用されるわけではありません。
以下の場合、保証期間内であっても金額は保証されないため、注意してください。
・本人の不注意、事故、外傷など患者さん都合での破損などがあった場合
・無理な使用や歯科クリニックの指示に従わない状態での使用があった場合
・診療時にまったく予想できない変化が治療後の口内に生じた場合
・定期検診を受けていない場合 など
転倒や事故などによりセラミックが破損してしまった場合、基本的には患者さん都合となり、保証が適用されません。
また使用方法やメンテナンスの方法について指示を受けていたにもかかわらず、それに従わずに不具合が起きた場合も、保証されないことが多いです。
そしてもっともありがちなのが、セラミック治療後、歯科クリニックでの定期検診を受けていないというケースです。
セラミック治療の保証は、原則治療を行った後、半年に1回以上の定期検診を受けていなければ適用されません。
そのため時間を確保するのが難しかったり、面倒だったりしても、必ず定期検診には通う必要があります。
保証書を保管するのも忘れずに
セラミック治療の保証制度を設けている歯科クリニックの場合、治療後に保証書が発行されるケースが多いです。
こちらの保証書を紛失した場合、保証が受けられなくなり、再治療の費用は患者さんが全額負担することになります。
またセラミック治療の保証期間は、前述した通り長ければ10年ほどになることもあります。
保管場所をきちんと決めておかなければ、10年もの長い間保証書を保管するのは難しくなるため、注意してください。
ちなみに歯科クリニックによっては、紛失した保証書を再発行してもらえる可能性もあります。
紛失に気付いた時点で、なるべく早く申し出ましょう。
まとめ
セラミック治療を受ける際は、素材の種類や料金などをチェックする必要がありますが、このとき保証制度があるかどうかも必ず確認しましょう。
また保証の内容や期間は歯科クリニックによって異なるため、できる限りアフターフォローが手厚い歯科クリニックを選ぶべきです。
これらの内容については、カウンセリング時などに必ず説明があるため、しっかり聞いておきましょう。