セラミック治療を受けた後は、自宅で行うセルフケア、歯科クリニックで行うメンテナンスを徹底しなければいけません。
こちらを怠ると、虫歯や歯周病のリスクは高まりますし、セラミックの劣化にもつながります。
今回は、セラミック治療後に歯科クリニックで行うメンテナンスの内容を解説します。
セラミック治療後に行うメンテナンス4選
セラミックの寿命を延ばすためには、セルフケアと合わせて以下のようなメンテナンスを受けなければいけません。
・口腔内の診察、問診
・ブラッシング指導
・クリーニング
・最終確認
各項目について詳しく説明します。
口腔内の診察、問診
歯科クリニックでのメンテナンスは、まず口腔内の診察を行うところから始まります。
虫歯や歯周病が発生していないかどうか、セルフケアは行き届いているか、セラミック付近の噛み合わせが変わったところはないかなどをチェックします。
また問診により、セルフケアの方法や日常生活での困ったことなどについてヒアリングが行われます。
ブラッシング指導
歯科クリニックのメンテナンスでは、歯科医師によるブラッシング指導も行われます。
患者さん自身はしっかり磨けているつもりであっても、実際は磨き残しが多いというケースはよくあります。
口内には、利き手や磨き方の癖などの問題から、どうしても磨きにくい部分が出てきます。
セラミック治療後のメンテナンスでは、専用の染め出し液を使用するなどして、磨き残しがある部分を確認します。
こちらを参考にブラッシング指導が行われ、歯ブラシの持ち方やフロス、歯間ブラシの使い方までしっかりレクチャーされます。
クリーニング
歯科クリニックでのメンテナンスにおける直接的な施術としては、クリーニングが挙げられます。
こちらはプラークや歯石を除去することが目的です。
プラークはブラッシングでも取り除けますが、歯石になると歯ブラシでは除去できません。
そのため、歯科クリニックで専用の器具を使って徹底的に除去する必要があります。
またクリーニングで汚れを除去した後は、歯の表面がツルツルになるように仕上げ磨きを行います。
こうすることで、セラミックに汚れが付着しにくくなります。
最終確認
歯科クリニックでクリーニングを行った後は、歯や歯茎の状態、噛み合わせなどの最終確認が行われます。
もし歯ぎしりや食いしばりの癖があるのであれば、就寝時に使用するマウスピース(ナイトガード)の型取りも必要に応じて実施されます。
セラミック治療後のメンテナンスにおける頻度
セラミック治療後のメンテナンスにおける頻度は、患者さんの口内状況によって異なりますが、一般的には2~3ヶ月に1回が目安です。
元々虫歯になりやすい方や、歯並びに問題がある方などは、1~2ヶ月を目安にメンテナンスを受けると良いでしょう。
もちろんセルフケアについては、メンテナンスを受けるタイミング以外でも継続しなければいけません。
セラミック治療後のメンテナンスが必要な理由
セラミック治療後のメンテナンスが必要な理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・歯を失わないため
・セラミックの状態を確認するため
・保証の条件を満たすため
各項目について詳しく説明します。
歯を失わないため
冒頭でも少し触れましたが、セラミック治療後のメンテナンスを受けなければ、虫歯や歯周病のリスクは高まります。
セラミック治療を行ったということは、虫歯になっていた歯を削ったということです。
そのため、治療した歯はそもそも虫歯になりやすい環境にあったと言えます。
またそのような歯は、たとえセラミック治療を行った後であっても、虫歯になりやすい歯であることは変わりません。
もちろん、銀歯などに比べるとセラミックの方が虫歯リスクは低いですが、メンテナンスを受けなければ虫歯が再発するリスクは高まります。
セラミックの状態を確認するため
セラミック治療後のメンテナンスには、セラミックの状態を確認するという目的もあります。
セラミックは耐久性が高いですが、陶器であるため強い衝撃には弱いです。
またセラミック治療の際に噛み合わせは確認しますが、加齢とともに噛み合わせは変化します。
このように、経年による劣化や変化を早期発見するためには、歯科クリニックでのメンテナンスが必須です。
保証の条件を満たすため
ほとんどの歯科クリニックでは、セラミック治療後の保証制度を設けています。
こちらは一定期間内にセラミックの欠け、破損、脱離などがあった場合に、再治療費を保証してもらえるというものです。
しかし保証を受けるには、セラミック治療後のメンテナンスに通っていなければいけません。
メンテナンスを行っていない場合、セラミックのトラブルは起こりやすくなるからです。
まとめ
セラミック治療後には、定期的に歯科クリニックに通い、適切なメンテナンスを受ける必要があります。
どれだけ完璧なセルフケアを行っていても、歯科医師の技術がなければ、セラミックの寿命を延ばすことはできません。
またセラミック治療後にトラブルが生じたとき、保証を受けるためにも、必ずメンテナンスには通うようにしましょう。